コラッツ予想:Stopping timesのヒストグラムの関数形に関して
コラッツの操作によるstopping times(到達時間)の分布関数を解析的に導くことを考えます。
分布関数の近似形、以前導いた最大のstopping times、そして、頻度が最大となるstopping timesも新たに導くことが可能になります。
ひたすら計算が続きますが・・・。
本当は、特製関数からサクッと導きたかったのですが、うまくいきませんでした。
ブラウン運動モデルでは、 自然数"n" が操作回数 で1に到達する確率密度関数は以下で与えられます。
.
(前の記事をご覧ください)
ここで、
.
到達時間との関係は、
eq.(1)
です。
あるnから出発して、 回で1に到達する確率は、
となります。
が一定の条件下で、nについて1〜Nまで和を取ると、N以下の数でstopping timesが となる個数を得ることができます。
和を積分で近似して、
ここで、です。
は分布関数となります。
eq(1)より、
wをのように定義すると、
さらに、積分範囲の変数を以下で定義します。
すると、積分は以下の式で書けます。
ここで、
です。
次に以下の積分公式を用い、
関数、定数を以下のように定義します。
すると、
を得ます。
これが、分布関数を解析的に求めた結果です。
今がO(10)以上の場合を考えると、誤差関数内の指数の肩は急激に変化します。はx>0に関して単調減少、
は、で最小値をとることを考慮すると、
0≦の領域すなわち、
≧の領域では、の項に比べの項は比較的小さくなります。以下ではその場合について考察します。
誤差関数の漸近展開 をに適用して
特に、が少しでも0より大きくなれば、に対しても漸近展開を適用し、
のT_s依存性を明確にするため、改めてと書くと、
が成り立ちます。